ギターの上達のための知識、ギターレッスンについて、その他、「ためになる音楽話し」や「講師のつぶやき」など不定期で更新していきます。
★コラム1 【レッスンを受けるメリット】
今やインターネットで検索などすれば楽器の弾き方などは簡単に知ることができます。しかしそれでもレッスンに通う意義というのはどこにあると思いますか?
講師の立場から考えるポイントを3つにまとめてみましたので参考にして頂ければと思います。
①時間の効率化ができる
まず今まで私が見てきた中で楽器などの趣味が続かない大きな理由として練習時間が取れないからというのがありました。
言い換えると他のことよりもその趣味の優先順位下がっているということです。
社会人ならお仕事、主婦の方なら家事や育児、学生さんなら学校のテストや部活動など他にもやらなくてはいけないことがあり、その中で何をとるか天秤にかけながらライフスタイルを決めていかなくてはいけないのは仕方のないことだと思います。
しかし、やるべきことだけでなくやりたいことがあるからこそ気持ちが晴れたり、より生活が充実するはずです。
そこでみなさんが考えていくべきなのは、どうやったら時間、体力、気持ちといったあらゆる面で負担をかけず、かつ確実に上達できる練習方法を見つけていくかです。
新たに1から自分で調べながらそれらを覚えていくということはかなりエネルギーが必要ですが、経験豊かな講師につけば、上達への最短ルートをわかりやすい言葉で教えてくれるでしょう。楽しく続けるためにも練習は量より質ということを覚えておいてください。
②モチベーションの維持ができる
ギターレッスンは定期的に行うものです。また次回先生に見せなくてはいけないと思うと少しでもギターケースを開けようという気になりませんか?
それにギター教室では発表会などもありますからそれを目標に頑張ってもいいですよね。
ひとり部屋でギターを弾いているだけではなかなかやる気の維持は難しいと思います。
人にギター演奏を聴いてもらうことは緊張もしますし、その時は嫌だな~と思うこともありますが、うまく弾けた時の達成感や失敗してしまった時の悔しさこそがやる気を引き出してくれるはずです。
私のギター教室では発表会後の打ち上げを楽しみに続けている方もいらっしゃいますし、うまく教室のイベントも活用して自分の気持ちをコントロールできるといいですね。
③自分では気づかない発見がある
自分だけでギターを練習していると間違った方向に進んでいってしまうことはよくあります。
自分ではこれだと思っても実はそれが間違っているとするとどんどん良くない方向に進んでいってしまい、変な癖がついてしまったりします。
一度変な癖をつけてしまうと直すのにその倍以上の時間がかかると言われていますし、そのまま気づかず途中で無理が来て挫折してしまったり、手を痛めてしまうことだってあります。
ギターレッスンで客観的なアドバイス受けることで、それらの間違いを事前に防ぐことができます。
なのでレッスンの最大の目的は日々の練習の軌道修正にあるといえるでしょう。気合でたくさん練習するのもいいですが、その際にはぜひ先生のアドバイスを道標にしてください。
以上が私の考えるレッスンを受ける3つのメリットです。とにかく大切なのは楽しんで続けることですから、そのためにも上手に先生に頼ってくださいね。
★コラム 【ギターの選び方】
みなさんからよく「ギターを始めたいけどどれを買っていいかわからない!」という相談を頂きます。なのでここではクラシックギターとフォークギターの選ぶポイントを書いてみようと思います。
①表面板の木材
ギターの音色を決めるのは表面板の質と言われていますがこれにはいくつか種類があります。まず松(スプルース)のギター。白や黄色っぽいものが松のギターです。松には松ヤニといわれる粘りの強い成分が入っており、木が比較的堅くなっているためクリアな音がします。
初めは鳴りにくく感じることもありますが、長年弾き込んでいくことで水分が飛び音色が変化していきます。革製品のようにだんだんと自分の手に馴染み、楽器と一緒に成長する楽しみを味わうことができます。
次に杉(セダー)のギター。茶色や赤っぽいものが杉のギターです。杉は柔らかく、甘い響きが特徴です。また最初からよく鳴るので買ったその日からその音色を楽しむことができます。
②弾きやすさ
やはりギターは弾きやすくなくてはいけません。弾きにくいギターは余計な力みやくせを生んでしまい、せっかく練習しても上達までも遅くなってしまうことがあります。
ではギターの弾きやすさを決めるのはどこでしょうか。一番重要なのは弦高です。弦高とは現からフレットまでの距離のことで、ここが遠ければ遠いほど押さえるのに力が必要になります。しかし闇雲に低ければ良いというわけではありません。低すぎると弾いた時の弦の振動で隣のフレットにぶつかってしまい、音がビれてしまうことがあります。
その為、通常ネックにはわずかに角度がつけられているのですが、工場で大量生産されたギターではその繊細な調整ができておらず弦高が高いかビれやすいかのどちらかの場合が多いです。腕のいいギター製作家はこのコンマ何ミリの調整を手作業で行うことで弦高が低いのにビれにくいギターを作ることができるのでなるべく手工製の楽器を買うことをおすすめします。
③耐久性
せっかく買ったギターを長く楽しむためには丈夫なギターを選ぶのも大切です。その為にはネックの材を意識して見てみましょう。一番のおすすめはネックに黒檀(エボニー)が使われているものです。
黒檀は赤道に近い暑くジメジメした国で取れる木で、息を使う木管楽器にも使われていることからわかるように堅く湿気にも非常に強い木です。ギターの弦の張力は5,60kgにもなるので常にその力で引っ張られていると湿気の影響も相まってだんだんとネックが反ってしまうこともあるのです。
ネックが反ったギターは弦高が高くなるため弾きにくくなってしまいます。良いギターにはそれを避けるべく黒檀が使われていることが多く、最近ではものによってネックの裏にも黒檀をつかって更に強化しているものも出ています。日本は特に湿気が多い国ですので丈夫なギターを選ぶようにしましょう。
以上が私が楽器を選ぶ時に気をつけているポイントです。ギターには数万円から何百万円のものまであり、同じモデルでも個体差があったりするので選ぶのが非常に難しいです。自分で決めて失敗してしまう前に、必ず先生に相談しましょう!
★コラム 【基礎練習のポイント】
ギターの技術を磨くためには基礎練習がかかせません。みなさんはしっかり目的に沿った基礎練習ができていますでしょうか。目的別におすすめの練習法を書いてみました。
・右手を鍛えたい
→そんなあなたにはアルペジオ練習がおすすめです!左手のコードはできる限り簡単にすることで右手に集中できます。究極的には全て開放弦でやると良いでしょう。メトロノームに合わせて色んなパターンを弾きましょう。
⑤p,③i,②m,①a
⑤p,①a,②m,③i
⑤p,③i,②m,①a,②m,③i
⑤p,①a,②m,③i,②m,①a
などが代表的です。
・左手を鍛えたい
→そんなあなたにはスラーの練習がおすすめです!ギターではハンマリング・オンとプリングオフのことですね。ポイントは右手と同じく、なるべく単純にして指の動きに集中すること。③5~8フレットに各指を置いてそこだけでやるのがおすすめです。また指の付け根(第3関節)から動かすこと、手の平をネックに近づけて指をしっかり立てることを意識するとフォームも整ってきます。
ハンマリングのパターンは
5→6、6→7、7→8、6→8、5→7、5→8
プリングのパターンは
6→5、7→6、8→7、8→6、7→5、8→5
などがあり、それぞれを1セットにつき連続4回以上は行いましょう。
・左右の手のタイミングを合わせたい
→そんなあなたにはクロマチックスケール(半音階)の練習がおすすめです!ギターでは1フレットずつ動く音階練習です。まず②弦から1,2,3,4フレットを弾きます。そうしたら1フレットずらして2,3,4,5と弾く。その後は3,4,5,6→4,5,6,7→5,6,7,8…と進み9,10,11,12まできたら12,11,10,9→11,10,9,8→10,9,8,7…と戻って行きます。この往復をメトロノームに合わせてだんだんとテンポも上げながら練習することで左右の手のタイミングが整ってくると思います。
いかがでしょうか。文章ではわかりにくい部分もあったかと思いますが、要するに大切なのはそれぞれの目的に合わせて効果的な練習を行うということです。スポーツ選手が筋トレをするときに腕立何回、スクワット何回、腹筋何回とこなすようにギタリストもしっかり自分に必要な練習メニューを作っていくことで着実に上達していけると思います。基礎練習には退屈なものもあるかもしれませんが、上手くなった自分をイメージして楽しく続けてくださいね。
2021年10月10日更新 ギターコラム
ギターを練習するときの姿勢について 新しい記事を公開しました!よく質問される基本的なギターのフォームについて、チェックしてみて下さい♪
ギターコラム ネット上に溢れた情報を有効に活用するには?
現在は YouTube などを中心にたくさんのギターレッスン動画/ コンテンツが見つかるので皆さん利用していますよね。
でも「 情報が多すぎてどれを参考にすればよいかわからない!」となってしまう方も多いかと思います。
大切なポイントを整理しておきましょう!
1、 コンテンツ制作者は信用できる人物か?
2、 内容が体系的になっているか、復習がしやすいか?
3、自分の目標が明確になっているか?現実的な範囲での目標か?
まずは1ですが、ギターレッスンとかであれば、きちんと実績のある上手な演奏ができる人が話しているか?は確認したいところです。ネット上では無料の情報も多いためいい加減の内容も多いですからね。
2ですが、例えば YouTube 上など思いつきのようなレッスン動画も多いです。 同じようなテーマのコンテンツをいくつも制作している講師の方の説明は信頼が高いと言えるでしょう。
3、ひょっとしたらこれが一番重要かもしれませんね。情報が溢れているためあまりにも多くのことにチャレンジしすぎていると自分の上達を実感しにくくなってしまいます。
良き練習のルーティンを作れるように、 そして何よりギターを楽しんでくださいね!
ギターコラム ギター初心者が知っておきたい「チューナー」の話し!
「初めてギターを購入する時は他にどんなものを買ったら良いの?」という疑問を持つことは多いと思います!
ギター初心者の人にとってはとっても大事な問題ですよね!
こちらで「今現在のギタリストが使っているチューナーの種類の簡単な把握!」をするための記事を書いていますので参考にしてください!
ギタリストのための「どんなチューナーを買えばいいの?ギター初心者が知っておきたい、最近のチューナー事情!」の記事
やはりしっかりとしたチューナーを持つと、ギターの上達も早くなりますよ!!参考にして下さいね!!
ギターコラム どんな演奏が【かっこいい】のかよく考えよう!
かっこいいギター演奏ってどんなギターでしょうか?言葉で説明すると難しいですよね。
正直、ギターの魅力って「見た目」の部分の影響も多いし、
派手な演奏、テクニカルなものだったり、メロディアスなものがかっこよく見えることは多いですよね?
でもここで確認したいのですが、「かっこいい」演奏が「上手な」演奏とは限らないのです。逆もまた然りですが、、、
何がいいたいのかというと、「かっこいい」ことのみに憧れていると、「上手な、うまい」演奏には近づいていないことがあるんですよね。
・早弾きの練習ばかりをしている
・機材いじりばかりしている。
・メトロノームの練習をせず、よくドラマーに注意されている。
上記のようなギタリスト、見たことないでしょうか?もしくは自分自身に心当たりがあったりとか、、(笑)
まぁ、目立ちたいと思って練習することは大切なことなので、「かっこいい」にこだわることはそれはそれで大切なことだと思います(^^)
ただし、特に「リズム」の悪い演奏をしていると、仮に早弾きが上手なギタリストでも周りの評価は上がらず、、、
しまいには「あいつは上手いけどアンサンブルが下手だ!」などという評判が立って、バンドやアンサンブルに誘ってもらえなくなるかもしれません。
仮に「かっこいいギター演奏をもっとしたい」と思っていても同時に「上手い必要もある」という認識を持つことが大切ですね!
例えば、見た目、ルックスやテクニカルな部分が先行していたとしても、歴代のギターリスト達は「リズム感」「基礎力」など、自分が表現したいことに関しては凄まじく「上手」な人しかいないのです。
基礎練習(特にリズムの練習)を軽視せず、「かっこよさ」にも「上手さ」にもこだわって、スーパーギタリストを目指しましょう!
初心者のギタリストさんも同様に、バランスの良い練習をしていると、上達してギターを弾くのがどんどん楽しくなりますよ!
効率のよい練習の方法については気軽にお問い合わせ下さい(笑)それではまた!(^^)♪
ギターコラム 練習メニューは目標から逆算して決めよう!
ギター初心者の人でも、中級者~上級者の人でも、
目標が全くない、というのはありえないのです。(断言(笑))
たまに「私は特別目標とかは無いんですよ~~」とおっしゃる方がいますが、そんなことはありません。
必ず目標、言い換えればギターを通して「やりたい事、やってみたい事」があるはずです。
ギターを買った時、始めた時、どんなきっかけがありましたか?
「友達がギターを弾いていて自分も弾きたくなった」のなら、その友達が弾いていた曲を同じように弾きたいと思ったはずです。
もしその友達がライブをやっているのを見たのなら、その友達同じような環境で弾いてみたいと思ったはずです。
「テレビで好きなミュージシャンを見てギターが弾きたくなった」のなら、その曲を弾けるように、もしくはそのミュージシャンのようなバンドを組んでみたいはずです。
上記のような目標、やりたいこと、はかなり具体的な例ですが、
「ソロギターでギター一本での演奏が出来るようになりたい」
「キャンプでアコースティックギターを持って行って、みんなで歌いたい」
「自分の曲を作ってみたい」「バンドを組んでみたい」「駅前でストリートで歌っている人の真似をしてみたい」
「ギターのコンクールやコンテストに出てみたい」「ギター動画をアップしてみたい」
色々な事を、ほんの少しは考えてみたことがありませんか?一瞬ちらっと思ったことがある方がほとんどなはずです。
ただ「自分にはムリだろう」「自分には向いていない」「そこまでやりたいわけじゃない」「努力するための時間がない」
などのネガティブな情報によって、「目標の芽」「目標のかけらたち」を潰してしまっているのだと思います。
せっかくギターを始めたのにもったいないですよね?せっかく始めた楽器、「最大限楽しむための習慣」をつけられたら本当に素晴らしいことです!
大切なのはなるべくそれを具体的にイメージして、楽しみにすることです。友人などに「口に出して話してみること」によって、自分の頭のなかでも具体的なイメージが湧いてきますよね?
やりたい事、目標は口に出したり考えることを繰り返せば繰り返すほど、楽しみになってきます。ワクワクが強くなってきます。
そうして目標が具体的になってきたらその目標に近づくためのギターの練習を設定します。
そうすると、その練習自体が目標に近づくための具体的な工程に思えて、楽しくなるんですよね!
ギターの講師っていうのはその工程を導き出すためのアドバイザーなのでは?と最近感じています。
逆にネガティブな事を考えれば考える程、口に出せば出すほど、ギターの練習も演奏も、楽しくなくなってしまうんですね。
是非、目的をはっきりと作り、それを口に出す習慣をつけて、そこから逆算して練習をする癖をつけましょう!
ギターの演奏をもっと楽しむため、参考にして頂ければ幸いです♪
世界中の様々なプレイヤーの演奏を聴こう
最近、ギターの練習でyoutubeを利用したりします。
「backing track」などで探索をかけると
様々なジャンルの様々なKeyのバッキング音源が
youtube向けに投稿されているからです。
それらを流しながらギターソロなりバッキングを演奏するのもいい練習になりますが、
動画を探してみると、そのバッキングトラックに合わせて
世界中のギタープレイヤーが演奏している動画などもあります。
勿論、内容はピンキリですが。うまい下手にかぎらずそれらを沢山聴く事は、いい刺激になります。
ワンセッション全てをコピーするのは難しいですが、
ギターソロの入りや気になった部分を薄っすらとなんとなくでいいのでマネしてみるといいでしょう。
JAZZのスタンダード曲の伴奏音源も数え切れないほどあるので、
スケールや理論は分かるが、その通りに弾いてみてもJAZZらしいソロにならない、
と悩んでいる方には次の方法がおススメです。
JAZZのスタンダードはワンコーラスが短い曲が殆どです。
お手本にしたい、ワンコーラスだけを聴きこんで、
ギターソロの流れを頭の中で再生できるぐらい、できれば口ずさめるまでにし。
ゆっくりで何とくなくでいいので、マネをしていけば、
JAZZっぽい音使いのイメージが記憶に蓄積されていくことでしょう。